先に確かめる3つの項目
- 前払いの割合と時期。国民生活センターは、高額な費用の全額前払いは避け、完成後の支払いを主とした契約にするよう勧めています。契約書に、いつ・いくら払うかが段階ごとに書かれているかを見ます。支払い条件の見方は外壁塗装の契約時の支払い条件と手付金にあります。
- 遅延補償の定め。同じく国民生活センターは、工事が滞った際の備えとして、遅延補償の定め等が契約書にあるか確認するよう勧めています。
- 保険・保証の対象。リフォームかし保険に加入するか、加入するなら何が支払い対象かを、契約前に業者へ確かめます。仕組みはリフォームかし保険の仕組みと外壁塗装で確かめる点にあります。
公式ページで確認できたこと
| 項目 | 公式ページの記載 | 出典 |
|---|---|---|
| 前払い | 外壁や屋根のリフォーム工事で、高額な前金を支払ったのに工事がなかなか進まないなどの相談が寄せられている。全額前払いは避け、完成後の支払いを主とした契約にする | 国民生活センター 見守り新鮮情報 第491号(2024年9月5日公表) |
| 工事が滞ったとき | 遅延補償の定め等が契約書にあるか確認する | 同上 |
| 欠陥が見つかったとき | リフォームかし保険では、後日、工事に欠陥が見つかった場合に補修費用等の保険金が事業者に支払われ、事業者が倒産等の場合は発注者に支払われる | 国土交通省「リフォームかし保険について」 |
| 保険金の支払い対象 | 修補費用、調査費用、仮住居・転居費用等。填補率は事業者へ80%、発注者へ100%(事業者倒産等時) | 国土交通省「リフォーム瑕疵保険」 |
確認日はいずれも 2026-10-12 です。
かし保険で足りない点(確認した範囲の読み方)
かし保険の保険金は、工事が終わったあとに欠陥が見つかった場合の修補費用などを支払うものと説明されています。国土交通省の説明で支払い対象として挙がっているのは修補費用・調査費用・仮住居費用等で、前払い金の返還や、途中で止まった工事を完成させる費用は挙がっていません。工事が終わる前に業者が倒産した場合に、かし保険がどこまで使えるかは、確認したページには書かれていません。書かれていないことを「対象外」と決めつけずに、加入する保険法人と事業者に書面で確かめてください。
前払いの前に保証人を請求できる条文(建設業法第21条)
前払い金を払う前に確かめる仕組みとして、建設業法に「契約の保証」の条文があります。履行保証や前払金の保全という言葉で業者に聞くときの、条文上の根拠です。
| 条文 | 記載 |
|---|---|
| 建設業法 第21条第1項 | 請負代金の全部または一部の前金払をする定めがあるとき、注文者は、建設業者に対して前金払をする前に、保証人を立てることを請求できる。ただし、公共工事の前払金保証事業に関する法律の保証事業会社の保証に係る工事、または政令で定める軽微な工事は除く |
| 同第2項 | 請求を受けた建設業者が立てる保証人は、①債務不履行の場合の遅延利息・違約金その他の損害金の支払の保証人、②建設業者に代わって自らその工事を完成することを保証する他の建設業者、のどちらか |
| 同第3項 | 請求されても建設業者が保証人を立てないときは、注文者は、契約の定めにかかわらず前金払をしないことができる |
| 建設業法施行令 第6条の3 | 第21条第1項ただし書の軽微な工事は、工事一件の請負代金の額が500万円に満たない工事 |
出典: 建設業法、建設業法施行令(いずれもe-Gov法令検索、確認日 2026-10-14)。外壁塗装の工事一件の請負代金が500万円に満たない場合は、この条文の保証人の請求の対象外になる記載です。自分の契約が当てはまるか、この条文で保証人を請求できるかは、このページでは判定しません。契約書の支払いの条件の確かめ方は契約の支払い条件と手付金にあります。
契約前に業者へ書面で聞く質問
- 前払い(着手金・中間金)は、契約金額の何割を、いつ払う契約か。完成後に残りを払う形にできるか。
- 工事が遅れたときの遅延補償の定めは、契約書のどの条にあるか。
- リフォームかし保険に加入するか。加入するなら保険法人名、保険期間、保険料の負担者はどうなるか。
- 前払い金を守る仕組み(完成保証など)はあるか。あるなら、保証する会社の名前と、保証書の写しをもらえるか。ない場合、その旨を書面で回答してもらえるか。
- 前払いをする場合、建設業法第21条にある前金払の前の保証人(遅延利息等の保証人、または工事を代わって完成する建設業者)を立ててもらえるか。立てない場合は前払いをしない扱いにできるか。
- 連絡先は、携帯電話以外に固定の事務所の所在地と電話があるか(連絡不能に備える)。
「完成保証」は、今回確認した国民生活センターと国土交通省のページには出てこない言葉です。内容は保証する会社ごとに違うため、このページでは定義せず、あるかどうかと中身を書面で聞くことだけを勧めます。質問の全体は契約前に業者へ聞く質問リスト、契約書の記載事項は外壁塗装の契約書に書く事項にあります。
すでに前払いをして工事が止まったとき
国民生活センターは、困ったときはお住まいの自治体の消費生活センター等に相談するよう案内しています。消費者ホットラインは188です。支払いの記録(領収書・振込明細)、契約書、見積書、工事の写真を手元にまとめておくと、相談で状況を伝えやすくなります。
このページでできないこと
公式ページの記載の紹介にとどまります。倒産した場合の法的な扱い(前払い金が戻るか、管財人との関係など)は事案ごとに違い、このページでは判定しません。個別の業者の評価、保証会社や保険会社の紹介・比較、見積や契約書が適正かどうかの判定はしません。塗装業者の紹介もしません。お住まいの県の塗装工日額は都道府県別の塗装工日額ページの一覧から確認できます。
よくある質問
前払い金は、国の資料でどこまでにするよう勧められていますか
国民生活センターは、高額な費用の全額前払いは避け、完成後の支払いを主とした契約にするよう勧めています。具体的な割合の基準は、確認した公式ページには示されていません(国民生活センター「見守り新鮮情報 第491号」。確認日 2026-10-12)。
リフォームかし保険で、倒産した業者に払った前払い金は戻りますか
国土交通省の説明で保険金の支払い対象として挙がっているのは、瑕疵(欠陥)が見つかった場合の修補費用・調査費用・仮住居費用等です。前払い金の返還や未完成の工事の続行費用は挙がっていません。自分の工事がどう扱われるかは、加入する保険法人と事業者に書面で確かめます(国土交通省。確認日 2026-10-12)。
業者が倒産したあと、どこに相談できますか
お住まいの自治体の消費生活センター等に相談できます。消費者ホットラインは188です(国民生活センター。確認日 2026-10-12)。
契約前の制度をまとめて見るときは契約前に確かめる制度の早見表です。
