見積に出てこない工事中の水道・電気・駐車・トイレ
外壁塗装の工事では、高圧洗浄に水を使い、職人は電動工具を使い、工事車両を止める場所が要ります。しかし見積書の内訳に「水道使用料」「電気使用料」の行があるとは限りません。工事中の暮らしへの影響(窓・洗濯物・ペット)は工事中の暮らしへの影響を契約前に確かめる点にあります。このページは、敷地の設備と場所を誰がどう使うかを、契約前に決めておく点です。
建設業法の契約書面の記載事項で確かめたこと
建設業法第19条第1項は、建設工事の請負契約の当事者が、契約の締結に際して書面に記載する事項を列挙しています(e-Gov法令検索、確認日 2026-10-13)。このうち、次の3つは今回の話に近い項目です。
- 第4号: 工事を施工しない日または時間帯の定めをするときは、その内容
- 第9号: 工事の施工により第三者が損害を受けた場合における賠償金の負担に関する定め
- 第10号: 注文者が工事に使用する資材を提供し、または建設機械その他の機械を貸与するときは、その内容および方法に関する定め
条文の列挙に、水道・電気・駐車スペース・トイレの使用を名指しした項目はありません。第10号は、注文者が資材を提供したり機械を貸したりするときの定めで、水道水や電気がこれに当たるかは、条文からは判断できません。そのため、敷地の設備の使い方は、見積書や契約書に書いてあるかを自分で確かめ、書かれていなければ書面にしてもらうよう頼むことになります。
契約前に業者へ聞く5点
次は公的な基準ではなく、取り決めを確かめるための聞き方です。
| 項目 | 業者に聞くこと |
|---|---|
| 水道 | 高圧洗浄や道具の洗浄に、敷地の水道を使うか。使う場合、使用料の扱い(見積に含むか、別か、お願いする形か)。洗浄後の排水の扱い |
| 電気 | 電動工具に、敷地のコンセントを使うか。使う場合の扱い。使えない場合の代わりの方法 |
| 駐車スペース | 工事車両を敷地内に止めるか、道路に止めるか。敷地内なら止める台数と期間、敷地外なら止める場所 |
| トイレ | 職人がトイレを借りるか、借りないか。借りる場合の範囲 |
| 書面 | 上の4点を、見積書・契約書・打合せ記録のどれに残してもらえるか |
水を使う作業の飛散や排水の見積上の扱いは見積書の高圧洗浄・養生・飛散防止ネットの確認点と廃棄物・残塗料・洗浄排水の確認点にあります。足場や車両を道路にかかる場所に置く場合の許可は足場の道路占用許可・道路使用許可にあります。
決めたことを書面に残す
上の条文は、工事を施工しない日や時間帯、第三者への損害の負担を書面に載せるよう求めています。駐車や設備の使い方で近隣や第三者に影響が出たときの扱いは、契約書に書かれる事項と工事中の事故・飛散の賠償と保険で確かめます。
このページでできないこと
水道料金や電気料金の相場、使用料の負担の判定はしません。個別の見積が適正かどうかの判定や、業者の紹介もしません。県ごとの塗装工日額は都道府県別の塗装工日額ページの一覧から確認できます。
よくある質問
外壁塗装の工事で、敷地の水道は使われますか
高圧洗浄などで水を使う工事のため、使うか、使う場合の扱いを契約前に業者へ聞きます。建設業法第19条の記載事項に、水道の使用を名指しした項目はないので、見積書か契約書に書かれているかを確かめます。
職人にトイレを貸す必要はありますか
貸す義務を定めた法令は確認できませんでした。借りるのか借りないのか、借りる場合の範囲を、契約前に業者と決めておきます。
工事車両を止める場所は、自分で用意しますか
敷地内に止めるか、道路に止めるかは業者ごとに違います。止める台数と期間、場所を契約前に聞き、道路にかかる場合の許可の扱いも確かめます。
水道や電気を借りる場合など、着工前に近隣へ伝える内容は着工前の近隣あいさつの確かめ方にあります。
