無料点検で屋根・外壁が危ないと言われたときの契約前の確認点(点検商法の勧誘の型・相談先)

突然訪問した業者に無料点検で屋根や外壁が危ないと言われたときの、契約前に確かめる点を整理しました。国民生活センターの公表資料にある勧誘の型と、断り方、相談先を示します。

足場上で住宅の外壁をローラー塗装する作業風景

点検商法とは何か

国民生活センターは、点検商法を「近所で行う工事の挨拶に来た」などと言って突然訪問し、「屋根瓦がずれているので点検してあげる」と点検した後、「このままだと瓦が飛んで近所に迷惑がかかる」などと不安をあおって工事の契約をする手口と説明しています。屋根工事の点検商法に関する相談件数は、2022年度が2,885件で、2018年度の923件の約3倍でした。契約当事者の8割超が60歳以上でした。

出典: 国民生活センター「屋根工事の点検商法のトラブルが増えています」(2023年10月11日公表、確認日 2026-10-12)。この資料は屋根工事を扱っています。外壁は、屋根工事の契約後に「外壁にもひびが入っている」と次々に勧誘された事例として出てきます。

勧誘の4つの型と、見積を受けた人が確かめる点

勧誘の型資料にある言葉の例契約前に確かめる点(当サイトの整理)
訪問・点検のきっかけ「近くで工事をしている者です」「無料で点検してあげます」「ドローンで撮影したら屋根が傷んでいるのが見えました」近所の工事が本当にあるか。事例4では、隣家の工事業者に尋ねると「関係ない」と言われ、うそと分かった
不安をあおる「台風が来たら雨漏りしますよ」「瓦が飛んで近所に迷惑がかかります」見せられた写真や動画が自宅のものか。資料は、業者があらかじめ用意した写真や動画の場合もあると書いている
負担が軽いと思わせる「この場で契約するなら安くします」「保険金を使えばいい」その場で決めず、別の業者の見積と並べる。保険の申請は保険会社に直接尋ねる
次々に別の工事を勧める「外壁も傷んでいる」「シロアリがいた」工事ごとに、必要性と見積を別に確かめる。資料の事例3では、合計500万円以上を支払った

出典: 同上の報道発表資料(PDF)の「相談事例からみる勧誘トーク」(確認日 2026-10-12)。右の列は資料の助言をもとに当サイトが見積を受けた場面に置き換えたもので、国民生活センターの文言そのものではありません。

その場で契約しない理由

国民生活センターは、屋根工事は高額になることも多く、消費者には工事内容が分かりにくいため、すぐに契約せず十分に検討するよう助言しています。台風や大雪、地震などの後を狙って修理を持ちかける業者が多いとも書いています。助言の中身は次の3点です。

比べるときの手順は相見積の比べ方に、受け取った見積の確認の順番は見積を受け取った後に確かめる順番に、保険を使う話の確かめ方は外壁塗装で火災保険が使える範囲にあります。

点検や診断を受けるときに、何を調べ何を書面でもらうかは外壁の劣化診断の診断書で確かめる点にあります。

断るときと、契約してしまった後

断るときの伝え方と、断った後も営業が続くときの条文は見積・契約を断るときの伝え方と確認先にあります。契約を結んだ後は、訪問販売のクーリング・オフの期間と条件を確かめます。特定商取引法第3条の2第2項は、契約を締結しない旨の意思を表示した者への勧誘を禁じています(e-Gov法令検索、確認日 2026-10-12)。

困ったときの窓口

診断や点検が無料か有料か、別に請求されないかは外壁塗装の「無料診断」「診断料」を見積の前に確認で確かめられます。

このページでできないこと

訪問してきた業者や個別の見積が悪質かどうかの判定はしません。契約の可否の判断も勧めません。お住まいの県の日額と参考値は都道府県別の塗装工日額ページの一覧から確認できます。

よくある質問

無料点検だけなら、頼んでも問題ありませんか

国民生活センターは、突然訪問してきた業者には、たとえ無料と言われても安易に点検を依頼しないよう呼びかけています。点検をさせると相手の勧誘トークに乗せられ、断れなくなるためと説明しています。

点検の後に契約してしまったとき、解約できますか

特定商取引法上の訪問販売に当たる場合は、契約書面を受け取った日から8日以内であればクーリング・オフができます。期間を過ぎても、契約の大切な部分について事実と違うことを告げられて誤認したときは、気づいた時から1年間または契約締結時から5年間は取り消せる場合があると、国民生活センターは説明しています。当てはまるかは個別の事情で変わるため、消費生活センターなどに確かめてください。

「保険金を使えば自己負担なし」と言われたら、どうすればよいですか

国民生活センターは、保険金が支払われるかは分からないこと、保険金の請求は加入者自身で行うのが基本であることを挙げ、申請は業者ではなく契約している保険会社または代理店に直接尋ねるよう呼びかけています。経年劣化による損傷を自然災害の損傷と偽って申請すると、保険金の返還請求や詐欺罪に問われるおそれがあるとも書いています。