塗装工日額に含まれるもの・含まれないもの(足場・割増賃金・現場管理費)

公共工事設計労務単価の塗装工日額が、何の金額で、何を含まないのかを、国の表の注記と職種定義で整理しました。見積書の項目と日額の比べ方の範囲も確かめられます。

塗装工日額の範囲を決める4つの決まり

国の公共工事設計労務単価表(令和8年3月適用)の注記は、単価が何の金額かを次のように定めています。注記の文言の要点を、言い換えて並べます。

注記決まっていること
1公共工事の工事費を積算(見積もること)するためのもの
2所定の労働時間内の、8時間当たりの単価
3時間外・休日・深夜の割増賃金と、通常の作業条件や作業内容を超えた労働への手当などは含まれない
4労働者に支払われる賃金に係るもの。現場管理費(法定福利費の事業主負担分、研修訓練等に要する費用など)と、一般管理費等の諸経費は含まれない

注記5には、法定福利費(事業主負担分)や研修訓練等に要する費用は、積算上、現場管理費等に含まれる、とあります。出典: 農林水産省・国土交通省「令和8年3月から適用する公共工事設計労務単価表」(確認日 2026-10-01)。

職種の定義で決まっている作業の範囲

塗装工の職種定義は、塗料、仕上塗材、塗り床などの塗装材料を使う塗装作業を対象にし、塗装のための下地処理を含むとしています。一方で、塗装作業に必要な足場の組立・解体に従事するものは塗装工から除く、と書かれています。表の上では、足場の作業は塗装工の日額の対象外です。

足場の組立・解体を国のどの職種の単価で見るかは、この表の定義だけでは決まらないため、このページでは扱いません。

見積書の項目と、塗装工日額で比べられる範囲

この表の数値は、都道府県ごとの賃金水準を比べる物差しです。見積の総額そのものの高低は、この数値だけでは分かりません。

このページでできないこと

見積書の各項目が妥当かどうかを判定することはできません。塗装工日額から1平方メートルあたりの単価も算出できません。塗装工事は市場単価を用いる工事で、国が示す歩掛り(1人1日で塗れる面積の標準)が無いためです。職種の取り違えを防ぐ塗装工と橋りょう塗装工の違い、令和8年3月改定の背景は令和8年3月改定について、見積を受け取った後の扱いは労務費に関する基準と見積をご覧ください。