屋根と外壁を同時に塗る足場の共用と、見積の一式・別立ての確認点

屋根と外壁を同時に塗る見積で、足場の行が1つにまとまっているか、屋根用と外壁用に分かれているかを、契約前に業者へ確かめる項目を整理しました。

足場上で住宅の外壁をローラー塗装する作業風景

屋根と外壁を同時に塗る見積の、足場の行

屋根と外壁を同時に塗る工事では、足場を1回組んで両方の作業に使う計画と、屋根と外壁で足場を分ける計画があり得ます。見積書の足場の行が「一式」だけの場合、どちらの前提なのか、屋根の作業に必要な部分が入っているのかが読み取れないことがあります。契約前に、足場の回数と範囲を確かめておくと、工事が始まってからの追加請求や食い違いを減らせます。足場の行の基本の聞き方は足場の見積項目と契約前の確認に、屋根の塗装見積の項目はスレート屋根の縁切り(タスペーサー等)の見積項目にあります。

契約前に業者へ確かめる項目

確かめる点聞くこと(当サイトの整理)
足場を組む回数屋根と外壁で同じ足場を使うのか。使う場合、屋根と外壁の作業を続けて行う日程か。足場を一度解体して組み直す前提はないか
足場の行の範囲「一式」の行に、屋根の作業に必要な部分が入っているか。建物のどの面に、どの高さまでかける前提か
屋根と外壁を別立てにする場合足場の行が屋根用と外壁用に分かれているとき、それぞれの範囲と日数。合計が1式の場合と比べてどう違うか
架設期間屋根と外壁を合わせた工期の間、足場をかけたままか。雨天などで延びたときの扱いはどうなっているか
飛散防止ネット・メッシュシート足場の行に含まれるのか、別の行か。屋根の作業のときも同じネットで覆う前提か
屋根と外壁の作業を別の業者が行う足場はどちらの業者が組むのか。もう一方の業者が使うときの取り決めと、事故の連絡先

共通して確かめたい点は3つです。1つ目は、足場の行が何回分で、屋根と外壁のどちらの作業を含むのか。2つ目は、屋根と外壁の見積を別々に取ったとき、足場の行が二重に入っていないか。3つ目は、答えを見積書や契約書の備考に書いてもらうことです。「一式」の行の聞き方は見積書の「一式」の内容の聞き方にあります。

国の資料で確かめられたこと

労働安全衛生規則第563条第1項第6号は、作業のため物体が落下して労働者に危険を及ぼすおそれのあるときに、幅木・メッシュシート・防網などを設けるよう定めています。足場に関わる条文の全体は外壁塗装の足場に関わる法令にまとめています。出典: e-Gov法令検索「労働安全衛生規則」第563条(確認日 2026-10-12、当サイトの足場のページで照合済みの条文)。

この規則は労働者の安全のための基準で、屋根と外壁で足場を共用できるか、見積の足場を1式にするか別立てにするかを定めたものではありません。共用できる場合に足場代がいくら安くなるかも、確かめた範囲の国の資料には見当たりませんでした。

労務単価の比較で言えること・言えないこと

国の公共工事設計労務単価表(令和8年3月適用)の塗装工の定義は、足場の組立または解体に従事するものを除いています(公共工事設計労務単価表の職種定義、当サイトの屋根塗装の職種のページで照合済み、確認日 2026-10-10)。

このページでできないこと

足場の金額の適正・不適正の判定、屋根と外壁を同時に塗ると費用がいくら下がるかの断定はしません。足場の共用が安全上可能かどうかは、現場を見た施工業者に確かめてください。

よくある質問

屋根と外壁を同時に塗ると、足場は1回で済みますか

業者の工程によります。屋根と外壁を続けて塗る計画なら、同じ足場を使えることが多いと考えられますが、決まった規則ではありません。屋根と外壁を別の日程や別の業者で行う計画だと、足場を組み直す前提になり、足場の行が2回分になることがあります。見積の足場の行が何回分かを業者に聞きます。

見積の足場が「一式」のとき、屋根の分も入っていますか

入っているとは言えません。「一式」の行は、範囲が書かれていないことがあります。屋根の作業に必要な足場の部分、期間、ネット類を含むかを、業者に聞いて書面に書いてもらいます。

労務単価から、足場代が適正か分かりますか

分かりません。国の労務単価表の塗装工の定義は、足場の組立・解体に従事するものを除いています。足場の行は塗装工の日額では測れないため、このサイトは足場代の高い・安いを判定しません。