労働安全衛生規則の足場の条文(第559条から第575条など)
足場の基準は、労働安全衛生規則(昭和47年労働省令第32号)の「足場」の款にあります。外壁塗装で組む足場に関わる主な条文を、原文の言葉で要約しました。
| 条 | 見出し | 原文が定めていること(要約) |
|---|---|---|
| 第559条 | 材料等 | 足場の材料に、著しい損傷・変形・腐食のあるものを使用してはならない |
| 第561条 | 構造 | 足場は、丈夫な構造のものでなければ使用してはならない |
| 第561条の2 | 本足場の使用 | 幅が1メートル以上の箇所で足場を使用するときは、本足場を使用する(つり足場の使用や、障害物の存在などの場所の状況により困難な場合は例外) |
| 第562条 | 最大積載荷重 | 足場の構造と材料に応じて作業床の最大積載荷重を定め、超えて積載しない |
| 第563条 | 作業床 | 高さ2メートル以上の作業場所に作業床を設ける。幅は40センチメートル以上、床材間の隙間は3センチメートル以下など。墜落のおそれのある箇所には足場用墜落防止設備(手すり等と中桟等、またはわく組足場の定める設備)を設け、物体が落下するおそれのあるときは高さ10センチメートル以上の幅木、メッシュシート、防網などを設ける |
| 第564条 | 足場の組立て等の作業 | 高さ2メートル以上の構造の足場の組立て・解体・変更では、時期・範囲・順序を作業者に周知し、関係者以外の立入りを禁止し、強風・大雨・大雪などで危険が予想されるときは作業を中止する |
| 第565条 | 作業主任者の選任 | 令第6条第15号の作業(足場の組立て等)では、足場の組立て等作業主任者技能講習を修了した者のうちから選任する |
| 第567条 | 点検 | その日の作業を開始する前に、点検者が足場用墜落防止設備の取り外し・脱落の有無を点検する。強風・大雨・大雪・中震以上の地震や、足場の組立て・一部解体・変更の後は、作業開始前に床材・緊結部などを点検し、異常があれば直ちに補修する |
| 第655条 | 足場についての措置(注文者) | 注文者が、請負人の作業従事者に足場を使用させるときは、作業床の最大積載荷重を定めて見やすい場所に表示し、悪天候・地震・足場の組立て等の後に点検者を指名して点検させ、危険のおそれがあれば速やかに修理する |
出典: e-Gov法令検索「労働安全衛生規則」第559条・第561条・第561条の2・第562条から第567条・第655条(確認日 2026-10-12)。表は条文の要約で、ただし書きや細かい数値は省略しています。実際の適用は原文で確かめてください。
施主が確かめる点
第559条から第575条の多くは「事業者は」で始まり、義務を負うのは事業者です。第655条は注文者の措置を別に定めていますが、個別の契約でだれが何を負うかは、このページでは判断しません。施主が見積や現場で確かめられる点は次のとおりです。見積全体を確かめる順番は見積を受け取った後に確かめる順番にあります。
- 見積書に足場の行があるか。外壁だけでなく付帯部の作業にも使う足場か、別の行かを聞きます。
- 足場の組立て・解体を、自社で行うのか、足場の専門の会社に任せるのかを聞きます。
- 強風・大雨などの日に、足場の作業や点検をどう扱うかを聞きます。工期への影響は工期が雨天・悪天候で延びたときの取り決めにあります。
- メッシュシートなど、近隣への飛散や落下を防ぐ備えが見積に含まれるかを聞きます。近隣への事前の連絡は外壁塗装の近隣あいさつは誰がいつ行うかにまとめています。
- 足場で事故や近隣の損害が起きたときの扱いが、契約書に書かれているかを確かめます。契約書の記載事項は外壁塗装の契約書に書く事項の第9号(第三者が受けた損害の賠償)です。
見積の足場代との関係
このサイトの地域係数は、国の公共工事設計労務単価の塗装工の日額に基づく参考情報です。足場の組立て・解体の費用は、塗装工の定義には含まれません(見積書の付帯部の塗装は労務単価でどこまで比べられるかの表で整理しています)。このため、足場代の金額が地域として高いか低いかは、このサイトでは比べられません。足場の行が外壁と付帯部で共通か別か、一式とされた行の内訳は、見積書の「一式」の内訳を業者に聞く順番で聞きます。諸経費の意味は外壁塗装の見積の諸経費とはにあります。
足場の数量を、国の積算基準にある外周の水平長さ×高さで概算する手順は、2階建・3階建の足場面積の出し方 と 部分塗装(一面だけ)の足場面積の出し方 にあります。
足場が電線に近いときの防護管の申込みと日程は、電線に近い足場の防護管で確認できます。
足場から職人が落ちるなどの事故で使われる労災保険の確かめ方は、外壁塗装の職人の労災保険と一人親方の特別加入にあります。職人の熱中症対策が事業者の義務になった2025年6月の改正は外壁塗装の熱中症対策の義務化(2025年6月1日施行)と見積・工期で確かめる点で確認できます。
このページでできないこと
労働安全衛生規則の足場の条文の紹介にとどまります。厚生労働省の通達やガイドライン、各条の細かい数値と例外は確認していません。現場の足場が基準を満たしているか、施主や業者の責任がどこにあるかの判定はしません。困ったときの公的な窓口は見積に迷ったときの公的な相談窓口です。個別の見積が適正かどうかの判定や、塗装業者の紹介もしません。お住まいの県の塗装工日額は都道府県別の塗装工日額ページの一覧から確認できます。
よくある質問
外壁塗装の足場の基準は、何という法令に書かれていますか
労働安全衛生規則(昭和47年労働省令第32号)の第559条から第575条に、足場の材料・構造・作業床・点検・種類ごとの基準が定められています。足場の組立て・解体・変更の作業の措置は第564条、作業主任者の選任は第565条です。
足場の法令の義務は、施主にもありますか
第559条から第575条の多くは「事業者は」で始まり、義務を負うのは事業者です。第655条は、注文者が請負人の作業従事者に足場を使用させるときの措置を定めています。個別の契約でだれが何を負うかは、このサイトでは判断しません。
足場代は、労務単価で適正かどうかを比べられますか
このサイトの地域係数は塗装工の日額に基づく参考情報で、足場の組立て・解体の費用を比べる基準ではありません。足場の行が外壁の足場と共通か別かなどを、見積書の項目から業者に聞きます。聞く点は外壁塗装の見積の足場項目を契約前に確かめる点にまとめています。
自分で塗る場合に見積のどの行が残るかは、自分で塗る場合と業者見積の比較で条文から確かめられます。
