外壁塗装の保証書とアフター点検(保証期間と年数の見方・対象・対象外・点検の時期を契約前に確認)

保証書の年数だけでなく、何が対象で何が対象外か、点検はいつ誰が行うかを、契約前に書面で確かめる点をまとめました。個別の業者の保証の良し悪しは判定しません。

足場上で住宅の外壁をローラー塗装する作業風景

保証期間は業者が決める約束で、年数だけでは中身が分からない

外壁塗装の保証期間とは、保証書に書かれた「この年数のあいだ、書かれた範囲の不具合に対応する」という業者の約束の期間です。民法の責任(不適合を知った時から1年以内の通知)とは別のもので、年数の長さだけで保証の内容は決まりません。同じ年数でも、何が対象で何が対象外か、点検はいつ誰が行うかで中身が変わるため、次の節から順に確かめます。

保証書は業者の約束で、民法の責任とは別

外壁塗装の工事後に渡される保証書は、業者が契約や約款で約束する書面です。民法の請負の責任(引き渡された工事が契約の内容に合わないときに、追完・報酬の減額・損害賠償・解除を求められる仕組み)とは別の約束です。民法では、不適合を知った時から1年以内に業者へ通知する必要があります(第637条第1項)。条文と通知の考え方は外壁塗装の契約不適合責任(民法)にまとめています。このページでは、保証書そのものの読み方と、アフター点検の確かめ方を扱います。

国のガイドブックが示す工事後の確認

一般社団法人住宅リフォーム推進協議会が発行する住宅リフォームのガイドブック(令和元年度版)は、工事の引渡し・メンテナンスの段階で、次の3つを挙げています。外壁塗装に限った資料ではなく、住宅リフォーム全般の案内です。

同じ協会サイトの別の資料(ガイドブックの別の版)の進め方の一覧にも、「契約書・図面・保証書を保管」「アフターメンテナンスの確認」が、引渡し・メンテナンスの項目として載っています。出典: 住宅リフォーム推進協議会「マンガでわかる住宅リフォーム」(令和元年度版)(確認日 2026-10-12)。

保証書で確かめる5つの点

次の表のうち、「アフターメンテナンスの窓口」「有償・無償の範囲」は上のガイドブックが挙げる項目です。残りは、保証書の文面を読むときの確認項目として、契約不適合責任のページで示した点を整理したもので、公的な資料が項目を定めているわけではありません。

確かめる点保証書・契約書で見るところ
対象どの不具合が対象か(はがれ・膨れ・変色など、書面ごとに違います)。どの部位・どの塗料・どの工程に対する保証か
年数年数が一つだけか、部位や塗料で分かれているか。起算日(引渡し日か完工日か)
対象外天災・経年劣化・注文者の使い方など、保証しないと書かれているもの
アフターメンテナンスの窓口連絡先、連絡の方法と期限、点検がある場合は実施の時期(例: 工事の何か月後・何年後)
有償・無償の範囲点検と補修が無料か有料か、どこから有料か

契約前に業者へ聞く言葉

  1. 保証書の見本、または保証の条件を、契約前に書面で見せてもらえますか。
  2. 保証の対象と対象外は、書面のどこに書かれていますか。
  3. アフター点検はありますか。ある場合は、いつ、誰が来て、費用はかかりますか。
  4. 不具合に気づいたら、誰に、どの方法で連絡しますか。連絡の日付を残せますか。
  5. 民法の通知期間と保証書の期間は、どちらで対応しますか。

見積書の見方と合わせて聞くときは契約前に業者へ聞く質問リストに、見積から契約までの順番は見積を地域の水準と照らす確認の順番にあります。業者の保証とは別に、リフォームかし保険という保険の仕組みもあります。リフォームかし保険の仕組みを参照してください。

施主が塗料を買って渡す場合の契約書の書き方と責任の分かれ方は塗料の施主支給で契約前に確かめる点にあります。保証書や領収書をいつまで残すかは領収書・見積書・保証書の保管期間と売却時の確認項目で整理しています。

剥がれ・膨れ・色ムラ・ひび割れを見つけたときの連絡と記録は塗装後の症状別の連絡と記録で扱っています。

このページでできないこと

個別の保証書の内容が有利か不利か、免責が有効かどうかの判定はしません。保証の年数の長さだけで業者を比べることもしません。トラブルの相談先は見積に迷ったときの公的な相談窓口にあります。塗装業者の紹介もしません。お住まいの県の塗装工日額は都道府県別の塗装工日額ページの一覧から確認できます。

よくある質問

外壁塗装の保証書があれば、民法の1年以内の通知は不要になりますか

保証書があっても民法の通知期間が使えなくなるかどうかは、書面の文言によります。条文だけでは判定できません。民法第637条第1項は、不適合を知った時から1年以内の通知を定めています。保証書と契約書の両方を読み、どちらの約束で対応するかを業者に確かめます。

アフター点検は無料ですか

公的な資料では、アフターメンテナンスの窓口と、修繕時の有償・無償の範囲を工事後に確認するよう案内されています。点検や補修が無料かどうかは業者ごとに違い、保証書や契約書の記載で確かめます。

保証書はいつ受け取れますか

国のガイドブックは、契約書・図面・保証書を保管しておくことを、工事の引渡し後の項目に置いています。受け取る時期は業者ごとに違うため、契約前に保証書の見本または保証の条件を書面で見せてもらえるかを確かめます。

新築から10年以内の住宅では、塗装の保証とは別に、新築時の売主や施工会社の10年の責任があります。条文と書面で確かめる質問は新築10年以内の外壁塗装の前に確かめる品確法の10年保証にあります。